再出発して少し道を間違えるがすぐに気づいて戻り、ほどなくR1に入って豊橋を目指す。四日市で25kmになっていたグロアベが24.6kmまで落ちている。まぁ市街地だし観光もしてたから仕方ないよね。宮の渡しから南下するので追い風の筈だが思ったほど恩恵を受けられない。もっとも向かい風に阻まれることもあまりなかったので、高気圧の下にいるとそんなものか。
ここでタイヤ紹介。2020年の3回目キャノボ達成まではGP5000クリンチャー+レーゼロカーボンを使っていたのだけど、2018年フル中山道TOで1度パンクしたのでパンク率33.3%。2021年からホイールをBORA WTO45購入したのにあわせてGP5000TL(チューブレス)を運用するようにした。チューブレスといってもTR(チューブレスレディ)と何らかわらずシーラントを入れて運用する。メーカーがシーラントありを推奨しているし、パンク時にもふさがってくれるのでシーラント無しの運用は意味がない。2021年2月の浜松餃子しばちゃんキャノボ、10月のフル中山道OTキャノボ、2022年のTOフルR1さわやかキャノボとパンク無しで達成できて信頼は絶大なものがあった。摩耗したので一段と転がり抵抗の少ない新発売の5000S-TRをインストールする。直前の大台ケ原錬でスローパンクしたのだけどクイックショットをぶちこんだら復旧したので、そのまま気にせずシーラントを追い炊きして本番に挑む。後日談だがこのキャノボを含めその後の4回のキャノボをパンクなく達成し、次回ではそろそろ交換かなと思っている。
藤川宿を抜け、少し登って本宿からは下りになる。いつもはここでも沢山稼げるのだけど、追い風にいまいちパワーがない。でもグロアベは24.6、24.7と上がっていくので、浜松までに25に戻せるかもしれない。無心で漕ぐ。去年のTOと全く同じルートの反対方向なので、見覚えのある立て看板や建物がある。浜名湖の手前、R1が自動車専用道路になるので回避のため旧R1に入り塩見坂を登って、少しカーブしならが下る。海だ!今回の旅ではじめてみる海。なんだかとこても嬉しい。静岡県、チート区間の始まりだ!ここは追い風をもろに受けられる。35kmくらいで巡行する。
浜名湖の弁天島を通過。ここは江戸時代に地震の津波で浜名湖が海とつながった時にできた砂州を元にした人工島といわれている。新幹線からも良く見える。午後3時11分、フルR1ルートだと正に中間地点の弁天島で写真を撮る。
それにしてもお腹がすいた。徐々にさわやかが近づいてくる!!アンパンやクリームパンなど、甘いものばかりで飽き飽きだ。はやく肉が食べたい。
飲み物がなくなったのでコンビニによる。薄皮パンシリーズはまだまだあったけど美味しそうな総菜パンを売っていたのであわせて購入。食べてしまいたい衝動にかられる。あともう少し、さわやかまでは我慢しよう。

R1から軽車両禁止区間を避けるため、天竜川を掛塚橋へ渡る。ここもすっかり通いなれた道。橋を渡って2つめ、白羽の交差点を左折し、磐田駅へ向かう。途中、前野の交差点はいつもは直進するのだが、丁度信号も赤だし、スマホでさわやかの空き状況を確認する。ターゲットの豊田店、待ち人数ゼロ。やったやった!時刻は16時過ぎ、ジャスト予定どおり。店の前の自転車置き場と書いてる所に自転車をたてかけ、中に入る。待ち受けの機械に入力しようとしたら、店員さんからおひとり様ですね、どうぞ、と案内される。
注文はげんこつハンバーグにご飯とみそ汁のセット、ウーロン茶と熱いお茶。メニューは前回と違いしっかり下調べしてある。ご飯とみそ汁のセットを先に持ってきてくださいと手際よく注文する。焼き加減どうしましょう、お勧めは良く焼きです、と聞かれるが当然レアでと注文。塩コショウで食べたいのでソースはかけずに別に持ってきてください、ともう勝手知ったるさわやかなので注文が多い。注文をしてから自転車にカギを掛けに行きトイレで手や顔を洗う。ご飯とみそ汁セットがでてきた。いただきます。
ご飯とみそ汁を食べ終わっても(ハンバーグ用にご飯は一口だけ残しといたけど)ハンバーグが中々出てこない。なんか後から来た人に先にハンバーグを持っていってる。ひたすら厨房の受け渡し口をじっと見てるとフロアの店員さん視線に気づいたみたいでこっちをみてキョロキョロして何か厨房に言ってる。さては忘れてたな。ほどなくレアのハンバーグを持ってきて目の前でナイフとフォークっでジュ―っていうのをやってくれた。
16時11分入店、16時45分出発、滞在時間34分。この間にトイレも洗顔もツィートもすませられるのでコンビニ休憩とさほど変わらない。ここまでに寄ったコンビニは買物の2回だけ。やはり気温が暑すぎないと飲み物をあまり買わなくてよいから助かる。初見だと袋井バイパスにひきずりこまれる三ケ野ICのトラップを難なく抜け、橋を渡る。沢田の自転車通行禁止の看板もちゃんと撤去されたままだった。だんだん日が暮れていく。お腹いっぱいやし帰ろかな、とは今回は思わなかった。
すっかり暗くなった中を金谷峠へ向かう。今迄ここは車はあまり通らない所だと思ってたけど、自動車がいっぱい通り過ぎる。土曜やし、みんなラブホいくんやろか。そんな事を考えながら登っていくとほどなくトンネルが現れる。トンネルを抜け夜泣き石の所を少し下り、またラブホめざして登り返していく。サイコンのナビに道路の分岐が表示されるので、あそこが頂上だとすぐわかる。キャノンボーラーのランドマーク、ラブホテルMIKAZATOに到着。時刻は18時11分、ここで記念撮影をするのもキャノンボーラーのお約束。
夜間の下りはスピードを抑えぎみに行こう。大井川を渡り、宇津の谷へ向かう。初回のキャノボはわざわざ反対車線の歩道を通っていたな。2回目以降は車道を走るが、道幅が広いので特に危険は感じない。駿府の先で火事があったみたいで、すごい数の消防車がやってきて、そのたびに狭い道なのでこちらの通行がストップする。走っていくと道端で女の人がめちゃ手を振ってくれていた。すごく嬉しくなる。結局誰かはわからなかったけど、手を振り返して通過。単調な夜間走行なのでとても嬉しかった。安倍川を抜け静岡駅の横を通る。時刻は19時29分、あと8時間50分186km要求グロアベ21.14km。箱根があるが自分は後半にペースを落とすタイプでないのでまず大丈夫だろう。新幹線の高架をくぐると線路沿いの路地を走り清水の先でR1に復帰する。
興津も何度も通っている。コンビニ前の横断歩道を渡ってバイパス下の歩行者トンネルを通り健康ランド側に出る。夜間は真っ暗で少し上にある自動車道の対向車のライトが眩しく、走るのが一番いやな所。環太平洋自転車道として整備している筈なのに、照明も整備せず真っ暗なのはどういう事だろうか。ここでGoogleMapのとおりコースを走るとスマル亭の裏に引きずりこまれるトラップがある。このルートのRideWIthGPSも後ろを通るようになっているが、実際には前を通らないと行き止まりに引き込まれるので気を付けてほしい。ずっとスマイル亭だと思っていたけど、実は「す」に「丸」のスマル亭だった。
真っ暗な環太平洋自転車道を走っていく。早く西倉沢の踏切が出てこないかな。西倉沢踏切の手前は押し釦信号でR1バイパスを横断歩道で渡るのだけど、押した瞬間に黄色になるのがすごく嬉しい。ここから踏切を渡って旧東海道にはいるのだが、車道沿いに「ここから1300m先、歩行者自転車通行禁止」の看板をみる。あ、そうか。ここは自転車で走ってもいいんだ。もう真っ暗なのはイヤだったので、バイパスを行くことにする。ほどなくスロープと、直進側には軽車両禁止の看板が出てくる。スロープに上がって由比の宿の中を通る。民家があり明るくて、とてもほっとする。
富士川の土手を階段を担いて上がって橋の歩道に入る。左車線側の歩道は右車線に較べると半分ほどしか幅がなく、雑草の手入れを全くしていないのでさらに歩道の半分んくらいまで雑草が飛び出していて非常に走りにくい。静岡県道路管理事務所は自転車や歩行者の事を本当に考えていないな。橋に入る前の高架をくぐって右車線側の歩道を走った方が遙かに走りやすい。もっとも橋を渡り終わったあと、再度左車線に戻るのが面倒なので悩む所。出発の少し前に道路管理事務所に連絡を入れ雑草の手入れをさせるのが一番良いんだろうな、道路管理者の義務なので。
R1はイオンタウンの横の江川の交差点から田子の浦へ向かって高架になり軽車両禁止になるが、歩道を通ると側道があるので歩道に押して入る。GoogleMapのペグマン画像にもちゃんと側道が載っているので確認しやすい。田子の浦を越え、飲み物がなくなったので自販機でポカリを買う。900cc入りは自販機で売ってないので普通サイズを2本購入。おつり取ったりまた買ったりキャップあけてボトルに入れる、を2回繰り返すくらいなら自販機よりもコンビニによった方が効率がいいんじゃないかと思う、トイレもできるし。
駿河湾沿いも風の影響を受けやすく、田子の浦から沼津の手前までは信号も少ないので軽い追い風でも高速巡行できる。でも少し疲れた。もうすぐ箱根だし小休止を入れる。408キロ地点のミニストップ沼津千本街道店でオレンジジュースとミカンジュースを買いイートインで少し休憩、滞在時間8分。さわやか前に買ってあったチーズハムフレンチトーストをささっと食べて走りはじめる。時刻は21時32分

箱根に向けてパワーをつけたので道なりにR1に合流し、いよいよ箱根を登りはじめる。初回キャノボの時に休憩したセブンとスキヤの横で時計を見る。22時9分。箱根峠の獲得標高は勝手しったる六甲山とほぼ同じなのでゆっくり登っても70-80分だろう。22時9分のスタート時刻を目安にしながら淡々と登る。四日市あたりまで順調に動いていたパワメが途中で壊れてしまったのでペース配分がわかりにくく痛いが仕方ない。峠の上から向かい風が吹いている。これは箱根峠の真上から風が吹いているから登り切ったら追い風になるはずだ、と何の根拠もなく信じていたから頭も疲れていたんだろう。50分弱で山中城址を抜ける。あと20分くらいかな。道路の看板と「レストハウスそこ」の看板でる。お、ゴールか、と思ったらあと4kmとか書いてある。紛らわしい。登り始めて70分で箱根峠につく。まずまずやな。膝に違和感が少しあるが前々回、TOで失敗した時ほどではない。あのときは名古屋の手前で痛くなって亀山で脚が売り切れDNFして快活に泊まった。箱根関所跡を超え、グネグネの道を国道最高点に向かって登り返し始める。
まだまだ上るのかなーと思ったら、ピークを越えて平地になった感のところから少し、TOさわやかキャノボでも見覚えのある最高地点の看板があらわれた。
写真を撮ってウィンドブレーカーを着る。やはりR1は初回キャノボで通ったお玉が池の横を通る旧東海道と違って照明がたくさんあり全然明るい。MFゴーストのコースでアニメになっているのも走っていて嬉しい。夜中の箱根を豪快に下っていく。初回のキャノボでは箱根の下りで6月にものすごく寒い思いをしたが今回はそれもない。かまぼこストレートを過ぎ小田原クランクはいつものように直進。国府津駅横で工事片側交互通行で止められたので、道端によって残っていたメンチカツバーガーを食べる。おいしかった。時刻は0時33分。飲み物がなくなった。自販機で買おうと思うが道端の自販機が釣銭切れでないのに千円札を入れても戻ってくる。1分半ほど格闘して買えず。しかたない、次にコンビニをみつけるまで我慢しよう。大磯駅横でR1からR134に入り湘南海岸を走る。
セブンイレブン茅ヶ崎サザンビーチ店でポカリ900 179円を買う。時刻は1時20分で478.6km地点、あと72kmほど。のこり3時間要求グロス24km/h。ここから要求グロス24km/h、おいおい、ヤバイんでないかい?おかしいな、疲れてるわけでもないのに箱根を越えてからグロスを稼げてない。箱根峠の上から風が吹いているなんてそんな事はなく、箱根から東京は向かい風だったようだ。深夜とは言え都内は信号峠だから、とにかく頑張るしかないな。気合を入れて走り出す。いつものように浜須賀の交差点から左斜めに湘南新道を通り、藤沢の坂道を登ってR1に合流する。戸塚駅の手間でこれもいつものようにJRの高架下をくぐって川沿いを走りR1に復帰する。夜中なので交通量は全然少ないんだけど、保土ヶ谷のあたり信号のあまりの多さに苛々する。こんな時間帯、全部点滅信号でいいのに。
横浜駅前を越えてすぐ、R1とR15のY字分岐を2時48分に通過、あと1時間32分。今回はR1(第二京浜)で行く予定だったので残り30.6km、30÷1.5=20、要求グロス約20km/h。首都圏でなければ全然余裕だがなにしろ東京の信号峠。もう必死のパッチのスイッチは入っている。
ここから90分の全力走が始まった。ちなみにR15第一京浜は30.4km203mUP、R1第二京浜は30.6km281mUP。距離は殆どかわらないがR1はアップダウンが多い。ただ道幅が広く走りやすい。それもそのはず、R15は旧東海道でR1は関東大震災時に新設されたバイパス道路だから。もう脚を残しても仕方ないし売切れてもいいや、というつもりで信号ごとに全力ダッシュを繰り返す。
3時42分、五反田駅通過。あと38分。高校1年の時に36時間ランドナーで実家の八尾から寝ずに走り続けてたどり着いた、あの初回キャノボ(?)のゴールがここだったと確信する。3時49分、白金交差点を2段階右折、あと31分。ここは事前の下調べで非常にややこしい信号があるのを知っていた。こちらのサイトを参考に。https://def-4.com/hook-turn-sirokane1/でも直進して次の交差点で2段階右折した方がわかりやすい。
3時54分、三田交差点を左折。あと26分。後で気づいたのだが、ここで東京タワーが視界にあらわれ、愛機よ、あれが東京タワーだ、とか言ってる筈だけど、実は東京タワーの横を走ってるのをその時全然知らなかった。でもなんだか赤い鉄塔に囲まれたビルがあるな、消防署やろか?って思いながら見てたのは覚えている。早朝で照明が消えてたから東京タワーって全くわからなかった。また、走ってる時は前方と路面しか見てなくて、目線を上に上げる事も殆どないので。
4時すぎ、霞が関駅通過。なんて信号が多いんや。ほぼ毎回止められる。あと16分しかない。絶望的な気持ちになる。これをもう一回やるのか。さわやかを食べて、箱根登って。これをもう一回。アホやな、さわやか寄らんかったら全然余裕やのにイキるからや。って声が頭の中でこだまする。これをもう一回・・・ああ。
4時5分~6分にかけて、桜田門を2段階右折して皇居横の道路に入る。4時7分日比谷前左折。4時10分、大手前信号2段階右折待ち。え?もしかして間に合う?さすがにここからの土地勘はある。4時12分、東京駅日本橋口前信号待ち。4時15分4秒、日本橋の日本国道路元標前に到着。直前まで絶対間に合わないと思ってたから、もうほんと無茶苦茶嬉しかった。
新幹線始発まで1時間半以上あるから、普段なら松屋行って牛丼食おうとか快活いってシャワーでも、と思うところが、元標で座り込んで1時間近く感動に浸っていました。
いやほんと、霞が関あたりで東京の人やったら早朝やから5分前に到着して間に合うよなってわかったんだろうけど、この時は完全に絶望していた。あとでフォロワーのおとうふさんがこれは間に合うな、ってツィートしてたのをマジその時知りたかったです。でもツィート見てる余裕とか全くありませんでしたけど
もうすぐ新幹線の始発なので東京駅へ移動。前日達成したかつおさんのツィートで新幹線の車内販売がなくなっている事を知り、駅で購入して新幹線に乗る。食べながら寝落ちして、気づいたら弁天島駅を通過していました。
昨日朝3時半ごろ家を出て新幹線の始発で帰って9時ずきに帰宅、ほんとにキャノボはワンデイサイクリング。いつものように梅の散歩に出かけたら15時頃まで寝て日常生活に戻っていきます。今回もたくさんの応援ありがとうございました。