2025年 伊良湖-暗峠越えキャノボTO

関東から伊勢神宮への最短距離、渥美半島から伊勢湾を海路で渡る道の陸路部分、伊勢街道336km。大阪から伊勢参りの主要ルートである伊勢本街道168km。この2つをつないだキャノンボール、キャノボ伊良湖ルート陸路504km+伊勢湾フェリー海路23km。5月にOT(大阪→東京)を達成し、今回、より難易度の高いTO (東京→大阪)に挑戦する事にした。

キャノボも今回で挑戦は17回目、これまでの達成は11回。装備や準備は自分の中では完成されている。基本的にはOT中山道キャノンボールを達成した時と同じ。内容についてはこちらを参照されたい。マシンも2回目以降のキャノボトライアルはすべて同じDogmaF10。時代遅れのリムブレーキに11速だけど、絶対的な信頼を置いている。

装備面で今回のキャノボの特徴から考慮しないといけないのは、照明をどうするか。今までのキャノボは夜間でも比較的明るい国道を通るので、ライトはVolt800の1本のみ、日の短い秋~冬のキャノボは予備カートリッジを持って行った。今回は夜間に真っ暗な伊勢本街道を通過し、奈良の山なのでいつどこから鹿が飛び出してくるかもわからない。Volt800を2本装備し、1本は従来どおりサイコンの下に吊り下げ、もう1本はハンドルの上に装備した。

その他で都度のキャノボ毎に違うのは服装のみ。一番寒い所の温度と天候を調べる。今回の予報は箱根で最低気温は20℃前後、小雨。かなり雨の確率が高かったけど、夏用上下に夏用長袖アンダーウェアとウィンドブレーカー、カッパはなくても行けるだろうと考えた。いつも通りに整備し、いつも通りに準備し、前日、出発地点の日本橋道路元標の近くに予約したビジネスホテルに向かう。ひかり号のグリーン車を早得3で購入すると、料金は普通車とほぼ変わらないのにリッチな気分になれる。一番後ろの座席は売り切れていて自転車をデッキに出していたが、車掌さんが回ってきた時に話したら、たまたま一番後ろが車掌預かりの席だったので(車掌さんはルール上そう言わないけど)変えてもらえた。自転車も自分の席の後ろに置いてご機嫌で東京へ向かう。田子の浦から富士山が見えたのは幸先がいい。

東京駅日本橋口から道路元標までは北東方面へ800mしかないので自転車を押して歩いても10分程度。日本橋三越本店の横が道路元標なのだけど、今回の宿、東横イン日本橋三越前店は元標から更に北東に700m行った所にある。元標で記念写真を撮り、17時前に投宿。三越前って広いな~って思いながらホテル前でも記念撮影。自転車の部屋持ち込みは輪行袋が必要だったけど、PEKOさん謹製の横型輪行袋とホイールバッグ別持ちだと3分あれば輪行状態にできるので特に問題なし。部屋も広いし快適にすごせそう。まだ時間も早いけど早速夕ご飯に出かける。

夕食にパスタを食べ、コンビニで朝食を買って帰る。3時スタート予定なので1時45分に起きることにする。今まで達成しているキャノボは大半が生活リズムにあわせて5時か6時にスタートしている。普段どおりに起きてスタートすると徹夜で走るダメージが一番少ない。ところが今回はフェリーに乗るタイミングが限られている。本当は5時か6時に出たかったけど、フェリーの最終便の出港時刻が17時40分。暗峠越え伊勢本街道の所要時間がOTの時の実績で7時間40分、乗船に20分、TOは疲れた最後に暗峠越えするのでさらに20分の余裕を加えて8時間20分とし、フェリー鳥羽着が18時40分なので大阪元標着がそこから8時間20分後の午前3時、その24時間前の午前3時に出発しないと間に合わない。フェリーまでの336kmを出港の20分前到着として14時間20分、14.333時間で走る必要がある。336/14.333=23.44、グロアベ23.5kmあれば間にあうのでR1キャノボや中央道キャノボなどの550kmキャノボの要求グロアベとほぼ同じ、非現実な数字ではない。ただし何らかのトラブルで遅れても取り返す余裕はない。完璧に計画通りにやり遂げる必要がある。

お風呂に入って21時前にベッドに入る。キャノボ前日はいくつになっても遠足前のわくわくドキドキなのでいつもしっかり寝られない。ユニットバスからピチャン・ピチャンと音がして気になる。いやまて、これは催眠術だ。眠くなーる、眠くなーる。ピチャン・ピチャン。いや無限に聞こえるがな。見にいくが水道はしっかり閉まっていてトイレのタンクの中から聞こえるようだ。仕方ない、あきらめよう。いつものキャノボ前のように6時間しっかり横になってれば熟睡したのと同じくらい疲れは取れるはず。今回はいつも見る悪夢も見ずに目覚ましが鳴ったから起きた。ピチャンピチャンはいつの間にか止まっていたんで、ちゃんと寝てたんだろう。部屋でサンドイッチ2個とR1とオレンジジュースを飲んでフロントに降り、買っておいたパスタを電子レンジでチンし、フロント横の24時間サービスのレギュラーコーヒーで朝食を取った。いよいよ楽しいキャノボの始まりだ!!新幹線に乗る前に近所の業務スーパーで買いこんであった薄皮パン5本を空気を抜くために袋を破り、サコッシュに縦に詰める。キャノボのQOLを爆上げする薄皮グルメシリーズを入手できなかったのだけが心残り。またゴールまで甘いものばかりか。でもフェリーで伊勢うどんを食えるんで、それを楽しみに行こう。風が良くてグロアベ25km/h出てたら、さわやかでハンバーグ食べようと傲慢な考えをしていたのは私とF10さんだけのヒミツ。

ジャージに着替えて目いっぱいシャモアクリームを塗り、荷物をまとめてチェックアウトに向かう。扉をあけてまずホイールとリュックを廊下に出し、フレームを出そうと思ったとき、何たること、オートロックで締め出されてしまった。ロック解除のカードを入口横に突っ込むと部屋の電気がつく、あのよくあるタイプ。滞在中は締め出されないようにクレジットカードを代わりに突っ込んでおいてルームカードを常時携行していたのだが、朝食を食べて部屋に戻ったあと取り替えて、油断してしまった。やばい、出発時間に遅れる(=要求グロアベが高くなる)時刻は2時40分、ここからは5分あれば元標に行けるのだけど、フロントマンに一緒に部屋にいって鍵を開けてもらい荷物を宅配便で送る手配をして、とすごく焦りながら何とか2時50分過ぎにホテルを出発。元標で写真を撮って出発のツイート。西行きなので向こう側に渡る横断歩道の信号が青になるタイミングでスタートボタンを押し、3時1分30秒に大阪市道路元標への24時間制限の自転車旅、キャノンボールがスタートした。

道路のセンターに道路元標の本物が見える。そう、上の自転車を置いて写真を撮ってる所の元標、あれはレプリカ。ちゃんと複製って書いてある。本物は日本橋の両車線のど真ん中に埋め込まれている。近づいて写真を撮りたかったけど、何でそんな所で写真撮ってるって炎上しそうだったのでやめにした。次に到着した後で、徒歩で写真を撮りに行こうっと。歩行者横断禁止だったらできないけど。

スタートしてすぐ、銀座は信号峠がものすごい。深夜の信号管制が入っているからか、ものすごい勢いで信号が変わる。待ってる時間も短いのだけど、青になったら次の交差点の歩行者信号が点滅しはじめる。でも頑張っても無駄とあきらめず、1つでも次の信号へ進んでおくことが大事。ウォームアップのつもりで青信号になったらダッシュを繰り返す。それでもしょっちゅう止まるので、Xの応援コメントを見てイイねしたり、知ってる地名を見るたびに、ここが蒲田行進曲の蒲田か~とか、ここが生麦事件の生麦か~とかそんな事を考えながら走る。最後の写真は蒲田で大田区民ホールが蒲田撮影所の跡らしい

ほどなく多摩川に差し掛かり東京都を脱出する。高架橋に上がってしまわないように側道に入り、併設されている歩道橋に向けて河川敷のスロープを登っていくと、誰かが迎撃してくれている。chinatsuさんだ。こんなに朝早いのに来てくださってめちゃくちゃ嬉しい。迎撃はものすごく力になる。本当にありがとうございます。

4時31分、横浜駅手前のR15第一京浜(旧東海道)とR1第二京浜の合流地点に差し掛かる。距離は東京から30km。以前のさわやかR1OTでは間に合わないかと思ってここから強烈にダッシュして元標まで約1時間半、今回は銀座以外は特にダッシュせずに1時間半、どちらにしろ時速約20km/h。結局信号峠があるので、頑張ってもそうは変わらないんだな。OTではR15に入るためには2段階右折しないといけないが、TOではR15から斜めに入っていける道路がある。

保土ヶ谷で、初回のキャノボで最後にコンビニに寄ったのこの辺だったよなと思い出す。何度もキャノボをしていると、もうすっかり見知った道になる。もっともGoogleでやたらとペグマンを置いて予習をするので、その記憶もあるのかもしれない。
戸塚駅の少し手前、不動坂の交差点でR1旧道に行かなければいけないのに新道へ少し入ってしまう。サイコンは常に地図表示にして走ってるのですぐに気づいて道路を横断してUターンし旧道に復帰する。直前のコースおさらいでここは気を付けていたのに、やはり暗い時間だとわかりづらいのと、キャノボは巡行速度が常に33km/hほどあるので気を付けていないとあっという間に通り過ぎる。

写真はキャノボ中、常に表示しているナビ画面。(写真は別の時のサンプル)ガーミン標準では下部の数値表示は最大2項目だけど、Connect-IQでMapDashboardというアプリをダウンロードして6項目タイプをインストールすると、下部に6項目表示できる。キャノボに必要なデータ、上段・目的地距離、速度、パワー3秒。下段・現在時刻、経過時刻、気温。

気温は意外と重要で、疲労度が高い(=エネルギーが足りてない)と気温が低くなくても寒く感じ、元気だと気温がかなり低くても寒く感じない。寒いのに思ったほど気温が低くなければ、食べ足りていないのでエネルギーを補給する。いわば疲労度メーター。

こちらを参考にインストール

戸塚駅の大踏切デッキは、攻略サイトに迂回するのが当然のように書いてあるせいか、迂回が定説になっている。迂回路の鉄道の歩行者用アンダーパスを通るのは600mほど遠回りなのと、初見ではわかりにくい道を通らないといけない。開かずの大踏切があった時代は何とか迂回する方法を考えたのはわかるが、いつでも待たずに渡れる大踏切デッキ(跨線橋)があるのに、わざわざ迂回する理由が本当にあるのだろうか。地元に住んでいれば時間を変えて何度か走りに行って確かめるのだけど、さすがに大阪からでは遠すぎる。今回のキャノボでは試しに大踏切デッキを渡ってみることにした。

旧R1で戸塚駅の少し前、自転車通行禁止のアンダーパス手前の交差点を左に曲がると戸塚駅のJR大踏切跡につきあたる。踏切跡には遮断機のイラストが描かれている。写真を撮ってエレベータに乗りデッキに上る。時刻が5時すぎなので誰もいない。デッキでも写真をとってツイートする。線路の向こうの路面からこちらの路面まで、写真を2枚とってツイートして約2分。夜遅くから朝早くの人が少ない時間帯なら、確実に大踏切デッキを通った方が速いだろう。人が多い時間帯なら通過にもっと時間がかかると思うので、土地勘があって道に迷わなければアンダーパスを走った方が速いだろう。どちらも選択肢としてはありだと思う。

デッキをわたった所すぐにエレベーターがありカゴが上で止まっていたので何も考えずに乗って降りたが、5mほど先の道路を渡った位置にもエレベーターがあった。そう大差はないが降りてからの経路が少し変わるので周辺地図を下調べしておくと良い。線路沿いに路地を走って国道へ復帰。時刻は5時12分。そろそろ少し明るくなっている。藤沢へ登っていく坂道を大型トラックが5台ほど連なって走っていく。藤沢バイパスから汐見台に向かう旧東海道の分岐、ここもわかりにくくてまた間違えかける。以前も間違えて藤沢バイパスに入ってしまったがだいぶ先まで自転車は普通に通行できるので、よく予習しておいてどちらも行けるようにしておくと間違えても焦らずにすむ。

それにしても今日は間違えるの2回目だ。あれ?そういえば以前レストランでうるさいからガーミンのトーンを消していたの思い出した。トーンをつけておくと転換点の少し前に音がなって知らせてくれるのでわかりやすい。信号で止まった時にトーンをオンにする。それ以降道を間違える事はなかった。海沿いのR134に出る。海が見えて嬉しい。良い東風が吹いていてスピードが上がる。信号で止まったので改めて自転車をとめて写真を撮る。

進行の進捗はサイコンのグロアベを見ればいい。普段サイコンはナビ画面を出しているが、たまに画面を切り替えてグロスアベレージをチェックする。とは言え、常に同じ速度で走り続けているわけではない。首都圏は信号峠の範囲も広いので最初の2時間はグロアベ20km/h程度だし、東京から離れるほどグロアベは上がる。箱根への登りでグロアベは落ち、箱根からの下りでグロアベはまた上がって行く。必要グロアベが23.5km/hといっても、単純に1時間あたり23.5kmで進んでるわけではない。そうすると自分が過去に達成した時の記録や達成した人の経過時間と較べると今の立ち位置がわかりやすい。以前のR1さわやかTO達成時の主要位置の経過時刻をスマホのメモに入れ、たまにチェックする。R134汐見台までR1さわやか2時間38分、今回2時間41分。3分遅れだけど大体同じと考えてよいかな。グロアベは21.03km/h、全然足りないけどここから取り返せるので焦る必要はない。このままのペースでいいだろう。

大磯の松並木を通る。見事だな。信号停止で振り返って写真を撮る。この先に吉田茂の家があったらしい。毎日東京まで自動車で通っていて、戸塚の開かずの大踏切にブチ切れてJRを跨ぐ戸塚道路(今の新R1)を作らせたのでワンマン道路と呼ばれていたらしい。しばらく走っていくとカッコいい白のシビックType-Rが抜きざまに窓をあけて声をかけてくれた。カナパンさんだ!信号で追いつきそうになるがなかなか追いつかない。どこかで待っていてくれるかな?ボトルのポカリがなくなったので信号が赤になった時に丁度道路の反対側にローソンがあったので補給する。薄皮パンも食べ始めて1パック分サコッシュがあいたので珍しく梅干しおにぎりを2個購入。おにぎりは走りながら食べにくいので滅多に買わないのだけど、甘いものばかりできっと塩辛いものを食べたくなるから梅干しのを選んだ。コンビニなんていくらでもあるので、どこで止まるという計画は立てず、ポカリが無くなるタイミングで寄る。950ml入りのボトルを装備しているので、900mlが買えるコンビニが自販機で2本買って入れるより効率が良い。トイレに行ってボトルにポカリを詰め即出発。コンビニで食べていると時間をロスするので、食料は信号停止で口に入れて食べながら走る。

しばらく走るとカナパンさんが道端で迎撃してくれた。道路元標のステッカーとキーホルダーをくれる。なかなかのレアアイテム、すごくうれしい。

小田原クランクを避けカマボコ通りに入り、鈴廣かまぼこの前で写真を撮ったのが6時57分、箱根への登りに入る。だいたい200W、max230Wくらいで淡々と登る。小雨が降りだしている。

登頂までは登り始めてから、だいたい1時間くらいかかるんだっけ?蛙の滝の横を通りすぎてしばらく行くと「秋元」の表札のある別荘がある。これは秋元康の別荘やろか?他愛のない事ばかり考えて登っていく。大平台の駅のそばを通過。R1は時々集落が現れるので気が紛れていいな。もちろん深夜に通っても街灯があるので明るい。宮ノ下の分岐を通過、小涌谷で箱根登山鉄道の踏切を渡る。以前のTOさわやかR1キャノボでは遮断機がおり電車が通過したので写真を撮ったが今回はそのまま通過。あの時も小雨だったな。小涌園の横を通り曲がりくねった道を登って時刻は7時59分、売店跡みたいな建物の横で道はまっすぐになり少し下り始める。やはり約1時間で登り切った。国道最高点はこのまっすぐになった所の最後、軽く登り返した200mくらい先にある。さっきの所の方が高いように思うがずっと登ってたからそう思うのかな。国道最高点で写真を撮る。草がボウボウ、ジャングル状態で看板がよく見えない。日本全体が亜熱帯化してるので道路管理の草刈りが追いつかないのかな。東京を出発してちょうど5時間。R1さわやかの時は4時間47分だったからもうちょっと頑張っても良かった。でもここからはどんどんグロアベを稼げるのでまあいいや。

小雨の中を路面に注意しながら下っていく。芦ノ湖が見え、湖まで下りきる少し手前のガソスタの横で旧東海道に入り、大鳥居の横でR1に復帰する。箱根峠に向かって少し登り返す。確かこの辺に定点カメラがあったよな。キャノボ虎の穴メンバーが以前通過したときに夜中に皆でカメラの画像を見ながらめっちゃ応援してたので、もしかしたら自分も見てもらえてるかな?道の駅の先にそれっぽいのがある。一所懸命手を振ったけど、帰って確認したら誰もみていなかった。箱根峠を越えると沼津に向かって豪快な下りがはじまる。ものすごく稼げる所なんだけど、道路が結構混んでる。下りなのに40km/hくらいで車列について走る。もっとも60km/hで走っていて横を抜いていかれるのは恐怖でしかないので、時間は稼げないが安心して下っていける。雨はほとんど止んだ。ダウンヒル中に沼津の街並みと駿河湾が見える、ここも結構感動ポイント。沼津駅のそばを抜け、駿河湾沿いの千本松原の松並木の陸側、千本街道に入る。桜の名所でもあるようで桜の看板があり、頭の中では千本桜がぐるぐる流れだす。ほんと何も考えていないな、自分であきれる。ここは信号も少なく風が強く吹くので、順風の場合相模湾沿いの湘南海岸と同じく稼ぎどころとなり、逆風だとひたすら耐える区間になる。今回は幸い追い風だがそれほど吹いてはいない。信号が少ないので休憩できず、稼ぎどころとはいっても体力的には苦しい。180w、時速35km/h超で巡行するものの、150wで30km/hくらいで巡行するのが一番楽なんだけどな。

吉原駅の横を通り、田子の浦で富士山を見る。真ん中より上は雲がかかっていた。行きしなの新幹線では良く見えたけど、帰りは見えないな。富士山ってどのくらいの確率で見えるのかな。帰ってから調べてみたら、なんと10月前半は20%くらい。12月~2月の冬が確率が高くて50%くらい、6月~8月は10%以下だった。意外と富士山って見えないんだな。

田子の浦港の奥、旭化成の工場前の勝手知ったる歩道を通ってR1に復帰する。やはり雨はほとんど降っていないし暑くなくてほどよい。トイレに行きたかったし飲み物もなくなったのでローソンに寄る。キャノボでコンビニ休憩何回目とかは考えない。休憩しないし補給のためだけなので。トイレはありません、先の道の駅のを使ってください、だって。富士川を渡る手前の道の駅に入り、車道は自転車禁止なので歩道を走る。大阪向き車線の歩道は広くて走りやすい。反対車線側はとても狭く、相変わらず草ぼうぼうで走りにくいんだろうな。

いつもは新蒲原駅の手前の踏切を渡るが遮断機が降りていたので直進する。新蒲原駅の下はアンダーパスになっていたのか、知らなかった。そのまままっすぐ線路沿いに行ってもまた踏切があるのでそちらを通るつもりだったけど、せっかくだからアンダーパスを通過してR1に合流する。由比の少し手前で左折し、旧東海道に入る。R1を直進すると少し山側を走り遠回りなので、由比は東海道で抜ける方が効率が良いし景観も良い。由比駅を超えたところで、歩道橋を押して渡ってR1バイパスに入っても良いのだけど、こちらも薩埵峠(さった峠)へ向かう旧東海道を通る。やはり明るい時間は旧街道を通った方が趣があって良い。そのまま薩埵峠を越えて旧東海道を通って興津までいけるし、実際アイアンマンキャノンボーラーのシュナパパさんは薩埵峠越えで達成してるのだけど、今回はフェリーの時間の心配もあるので倉沢踏切を通ってR1バイパスに復帰する。

スマル亭の前から環太平洋自転車道に入る。富士川でトイレに行けなかったのでどこかに程よい草むらがないかな~と思ってヨタヨタ走っていたら、薩埵峠の定点カメラに写っていてFFさんがアップしてくれていた。

Xのポストなぜか埋め込めないのでリンクで

https://x.com/iwatanikeita29/status/1974285399725126129

まもなくキャノンボーラーにはおなじみ、駿河健康ランドが見えてくる。最短距離キャノボではここで温泉に入ったな。時刻は10時24分、出発から7時間23分が経っている。距離は168キロ、グロアベ22.7km/h。まだグロアベは足りないし静岡市街で少し落ちるけど、それ以外で稼げるので問題ないだろう。

これまでは清水の庵原川を渡ったあたりから新幹線に並行した道に入っていたのだけど、一時停止が多くて走りにくいので今回はR1旧道を普通に走る。清水駅前はスクランブル交差点になっていて渡りやすかった。その先の交差点の斜め左折が、TOだと2段階右折になるので新幹線沿いの道の方が走りやすいかもしれない。ここから先、静岡市街通過までは信号が多くてグロアベを少し落とす。静岡駅11時11分、出発から8時間10分、箱根経由なので悪くはない、御殿場経由だと10分は短縮できるのだけど。雨は1mm未満の小雨。どのぐらいかっていうと関西人なら半分くらいは傘をささないレベル。ウィブレもカッパもなくても全然平気。もっともカッパは持って来てないけど。

宇津ノ谷の手間にファミマができている。前からあったけど気づかなかっただけかな?道の駅の客めっちゃ取られてるやろなとか思いながら買うものもないし素通りする。初回のキャノボでは、金谷峠と同じくらい宇津ノ谷って峠のイメージがあったけど、ほとんど登った感じもなくトンネルに。トンネルも特に狭いこともないので車道のまま通過。ほどなく自動車専用道路になるので側道から旧R1へ降り、岡部宿を通過する。昼間なのに車通りはほとんどなく、地元の車がたまに通るだけ。R1新道の高架をくぐってからは交通量も多くなる。島田8kmの標識が見える。12時10分、さわやかの待ち状況を確認、一応だけど。すぐ近くの島田店は近くにさわやかの店舗がいくつかあり、比較的すいてるのだけど35分待ちでやはりお昼の時間は厳しいな。
諦めて直進し大井川を越える。やはり飲み物がなくなったので3回目のコンビニ補給。コンビニでは時間と買ったものがわかるようにレシートを貰って写真を撮ってから捨てている。ポカリの他にホットサンド、チーズクリームパン、薄皮チョコクリームを購入。ここで買った薄皮チョコクリームは結局ゴールまで開封しなかった。

金谷峠も淡々と登り、15分ほどでキャノンボーラーにおなじみラブホテルミカザトに登頂し、記念写真を撮って出発。小夜の中山の夜泣石の近くに名物子育飴(創業1751年)の看板を上げているお店がある。新道ができて車が殆ど通らなくなった道沿いの店は閉店してる事が多いので、まだやっているのがなんだか嬉しい。小夜の中山のとても悲しい伝承は以前最短距離キャノボをやったときに調べているので、子育飴が名物と聞いても納得がいく。少し登り返してトンネルを抜けると下りがはじまる。旧道で車通りも少ないのでここもグロアベを稼げる。

掛川市街を抜け、いったんR1バイパスに合流すると袋井の三ケ野松並木の旧東海道を抜ける。OTだとバイパスの高架に連れ込まれるトラップゾーンだが、もう何度も通っているしTOだとさほどややこしくもない。天竜川を渡るのにそのまま直進でも良いのだが、浜松バイパスのJR東海道本線の西行きの跨線橋が軽車両禁止か解釈が微妙なので、自分はいつも磐田駅前を抜けて南西に進み、掛塚橋で天竜川を越えている。ところが磐田駅前で大きな秋祭りをやっていて通行止め。交通整理の地元のおばちゃんに自転車通れる?って声をかけたけど、どこまで行くのって聞かれて、話が長くなりそうなので、やっぱいいです迂回しますって言って並行している道へ行く。お昼すぎなので交通量は多めだが、進行の障害になるほどではない。

天竜川を渡る掛塚橋で写真を撮ってツイート。少し雨が降り始める。時刻は14時9分、グロアベは23.25km/h。浜松から本格的な東風の予想だったし渥美半島は信号も少ないのでまず大丈夫だろう。川を渡ったあたりから本降りになる。静岡バイパスは片側2車線で道幅が広く信号も少なくて走りやすい。予報どおり東風が吹いてきてグロアベを稼げる。

浜名湖の弁天島で写真を撮ってツイート、雨は少し小降りになる。2mmくらいの本降りに遭ったのは30分くらいだったかな。ただ雨でサイコンのボタンが勝手に押されて、ナビの下の6セグメント表示が消え、かわりにタイマーがカウントされる表示になってしまった。何のタイマーだろう、ゼロになったら消えないよな。戻し方がわからない。仕方ない、フェリーで設定し直そう。雨の日は画面ロックしておいた方がいいな。雨はやがてすっかり上がり、雲の切れ間に青空が広がってきた。でも路面がぬれてるからずっと雨だったんだな。潮見坂を上がり伊良湖への分岐通過が15時14分。予定より1本手前の田舎道を左折して、国道を直角に曲がるより少しだけショートカットする。グロアベは23.5km/hを超えている。

伊勢湾フェリーの最終便が17時40分発。15時半の時点で残り2時間、あと42km。大きくアップダウンが続くがフェリー乗り場は海抜0m、塩見坂を上がって標高75mくらいの位置にいるのでアップダウンといえども基本は下り基調。そろそろペースを落としても問題ないだろう。でもお腹がすいた。フェリー乗り場の横の建物にレストランがあって海鮮丼が食べられるはずだが、営業時間を見てなかった。17時40分に最終フェリー出港だからテイクアウトは30分前ラストオーダーかな?いや17時に閉まるかな?それじゃ17時を目指して走ろう。

ふと気づくと左のバーエンドキャップが外れかけている。今回唯一のメカトラブル。ネジで締めるタイプだけど引っ張っても外れないので港に着いてから締め直そう。時々押し込んで走る。とりあえず飲み物がなくなったのでコンビニに寄って購入し、後半で食べる予定のパンも購入。鳥羽についてからコンビニに寄っていると後半の要求グロアベが高くなってしまう。ついでに炭水化物ばかり食べてるからファミチキを買いたかったのだけど、とりあえず港まで急ごう。最悪お店が閉まっていてもフェリーで伊勢うどんやフランクフルトは食えるしな。もう頭の中は食べ物の事しかない。

アップダウンの繰り返しだけどやはり下りの方が長い。17時に間に合うかな。港に近づくにつれ、椰子の木が国道沿いに植えられていて南国気分満点だけど海は見えない。あちこちの海側にサイクリングロードの看板がある。椰子の木の向こう、海岸沿いにはサイクリングロードがあるんだろうな。時間的にそちらへ行っても間に合いそうだけど、頭の中では伊良湖の新鮮な海鮮丼がちらちら。伊良湖に向かってひたすら走る。椰子の切れ間に駐車場が見え、海が見える。フェリーの時間に余裕だし写真も撮りたいな。もうゆっくり行っても絶対フェリーには間に合う。でも海鮮丼が。写真は我慢してゴール寸前のドーナツ舗装の劇坂を登る。劇坂といっても距離は短い。登りきったらちょうど17時。
フェリー乗り場横の建物が見える。道の駅伊良湖クリスタルポルト前に17時03分着。頼む、お店あいててくれ。あ、閉まってる。ガッカリ(泣)でもいいんだ、フェリーには伊勢うどんがあるんだ。あとで調べたらレストランは16時までだった。
出航までまだ40分近くある。とりあえず待合室にテーブルがあったんで自販機でピーチネクターを買って飲み、携帯ツールを出してバーエンドキャップのネジを締める。大きなお土産物屋があったんで何か肉類を物色、サバ缶を買いかけたが、やっぱり伊勢うどんまで我慢することにした。切符を買ったり記念写真を撮ったりトイレで顔を洗ったりと時間をつぶしていると乗船開始の案内。輪行すると自転車運賃が浮くのだけど、キャノボなので入港しだい出発したいし、そこはケチらないでおく。前半のグロアベ24.0km/h、まずまずの速度だけど貯金にはならない。

乗船してさっそく船内の売店に。あれ?伊勢うどんがメニューにない。売店の女の人に伊勢うどんないんですか?と聞いたら今日は売り切れました、だって。港で補充するわけじゃないのね。土曜の最終便だからか乗客も車両もガラガラ。常に土曜の最終便はこんな感じなのかもしれないな。まぁ仕方ない。フランクフルトと夜店で売ってるようなショボい焼きそば、アイスコーヒーを買う。食べ終わってから焼きおにぎりも追加した。


スマホを少し充電し、今回初めてライトを充電する。予備カートリッジは丸々使ってないのだけど、ここからは真っ暗なので念のため。いただいた未読の応援ツイートを読む。お礼の返信は到着してからにしよう。通常の箱根越えキャノボが24時間で520km前後、今回はフェリーの時間1時間を引いて23時間で506km。要求グロアベは余り変わらない。変わるのはフェリーのダイヤにより時間が制限される事と、後半に伊勢本街道を通るので行程の最後に榁木峠と暗峠の劇坂がある事。鳥羽から先をもう少し平坦で距離の短いルートを選べば難易度は少し下がるが、自分の力量にあわせてギリギリ達成できるかできないかを攻めるのがキャノボの自由で楽しいところでもある。それにしても不安。本当に最後の暗峠を登り切れるのかな。前半フェリーに間に合わないかもしれないという心配は実はあまりなかったが、フェリーに乗ってからも後半本当に走り切れるかずっと不安だった。雨は大丈夫だろうか?天気予報を見ると鳥羽で少し雨、それより先は降らなさそう。そうこうするうちに鳥羽港入港時間に近づいた。荷物を片付けて港の写真を撮り、車両甲板に降りて下船準備をする。


18時37分、予定より少し早く入港して走り出す。食べ物も飲み物も十分にある。後半戦168kmのスタート。前半戦を終了してみるとグロアベ24km/hで走ったのであと15分くらいスタートを遅くして後半に余裕を持たせてもよかったかと思うが、所詮は結果論。大阪発と違い東京発は都市圏が広いのでグロアベ負債からはじまる。計画としてはちょうど良かったのではないかな。もちろん後半の結果次第だけど。

スタートしてすぐ鳥羽駅前を通りすぎる。まだ19時前だし、駅前のスシローで寿司とビール、近鉄特急で今日中に家に帰れるわーとは全然思わなかった。最後まで走る気満々である。とにかく真っ暗で鹿だらけの奈良県を車通りの少ない伊勢本街道で越えていくのが不安でしかない。R167から伊勢神宮に向けてK37を左折。真っ暗が始まる。ハンドル上のライトをオンにする。明るくて遠くまでよく見える。近鉄電車の線路と並行する堂坂越えの真っ暗な道を鹿に警戒しながら進む。登りはスピードが出ないのでバッテリー節約のため上のライトは消し、下りでは上のライトを車でいうハイビーム代わりに400の明るさで点灯。こちらは対向車が来たら都度消すつもりだが、対向車は滅多に来ない。朝熊駅のあたりで民家が現れ、一気に明るくなった。伊勢市街を抜けるまではもう鹿も暗さも大丈夫だろう。フェリーで調べた時は鳥羽は雨予報だったけど全然降っていない。でも路面はずっと濡れているからさっきまで降ってたんだろうな。伊勢神宮前で歩道に入って乗車したまま伊勢神宮の写真を撮りツイートする。


10日ほど前に伊勢から大阪まで観光がてら伊勢本街道を試走して間違えそうなポイントをしっかりチェックしたが、日没後は様子が全然違う。宮川を渡ってすぐ国道を離れ伊勢本街道に入る。住宅街の路地のような道だが時刻はまだ19時半くらいなのに人通りもほとんどなく車もあまり通らない。地方の夜ってほんとに早いなって感じる。田んぼの真ん中、住宅街、田んぼの真ん中、住宅街と繰り返す。暗い所ではハイビーム(上のライト)をつけるが、さすがにこの辺は山ではないし鹿は出ないだろうな。試走の時はときどき伊勢本街道の由緒ある石塔(常夜灯)があったのだけど、街灯があるからかどこも常夜灯に明かりはともっていないな。スピードが速すぎて見つけられないだけかもしれないけど。川沿いを走り、そろそろ仁柿峠への登りがはじまるのかなと思ったら橋があって、あ、ここ計石(はかりいし)のところだ、と思い出す。夜は景色が見えずほんとつまらない。トイレに行きたくなった。この辺に試走の時につかった公衆トイレがあったよな。試走の時に人がいっぱいだったホルモン焼肉屋さんには車はいないけど電気はついてる。閉まったところかな、まだ20時半だもんな。こっちは2時から起きて3時から走っているので、もうすっかり真夜中の気分だ。

ほどなくファミマ松阪小片野店があったのでトイレだけ借り、食料も足りてるし飲み物もまだあるのでそのまま何も買わずに走り出す。しばらく走り20時38分、仁柿峠への登りへと右折する。わりと民家のある道を20分ほどのぼり、いよいよ真っ暗で曲がりくねった峠への急坂へと向かう。バイパスを作っているので、あと10年もすれば明るくて綺麗な道になるんだろう。少し雨が降りだし、途中で霧で真っ白になる。仁柿峠は10年ほどまえ、松阪に単身赴任に来てた人が交通事故で轢かれてそのまま崖に遺棄された未解決事件があり、試走の時に看板を見たので夜に一人で通るのは中々怖い。ハイビームをつけると前方が真っ白で何も見えなくなるので下の照明だけをつけ薄暗い中、ゆっくりゆっくりと登っていく。以前旧笹子トンネルで写真を撮ってもらったら青白いモヤに包まれていて、ググったら青白い光は守護霊に護られているって載っていたので、今回もこれは守護霊に守られているに違いないと思いながら登る。それにしても未解決事件、解決すればいいのにな。30分強で仁柿峠に登頂する。

ここからは長い下りになるが霧で真っ白で前が見えない。仕方がないのでゆっくりと下る。ナビの地図を見ながら道路がどちらに曲がっているか確認する。下るに従いだんだん霧も晴れ、雨も小降りになりハイビームをオンにしスピードを上げる。ただし鹿には油断せずすぐ対応できるよう目をこらす。試走の時は昼間だったけどこの辺で鹿を見た。柵のあるところを並行して一緒に走っていた。なんで鹿はついてくるんだろうな。下り切った道の駅美杉あたりで雨も霧も止んで、飼坂トンネルまで100mほど登り返したら鉄道のある伊勢奥津駅まで下る。伊勢奥津駅からは栂坂トンネルまで上がったり下がったりを繰り返しながら獲得標高700mほどの登りとなる。道の駅御杖通過は22時少し前。もう営業が終わっていて電気も消えている。登りは180w~200wくらいで漕いでいれば時間的にも体力的にも大丈夫だろう。栂坂トンネルの中はOTでは下りだが、TOでは緩やかな登り。一度トンネルが切れると、次のトンネルからは長い下りが始まる。幸いここまでは鹿にあわずに済んだ。

榛原の街の灯が見える。一番暗い区間は過ぎたようだ。大きな常夜灯があり灯がともっていた。伊勢本街道を通り、いつもの旅籠あぶらやの前を通る。時刻は23時6分、グロアベは23.5km/h、あと約65kmを約4時間で走れば良い。今は標高350m近いところにいて、ゴールは標高約0m。しかし最後に榁木峠と暗峠があるので余裕だなとは思えない。少し登り返した西峠にローソンがあるので残り少ないポカリを補給しトイレを借りよう。5月のOTではトイレだけ借りて何も買わなかったから少しでもお返ししなければ。ところが残念ながら改装中か閉まっていた。仕方がない、自販機で飲み物だけ買うか、もう少し先で別のコンビニに寄ろう。桜井まではずっと下りで、また暗い道だけど夜遅くでも車通りが多く、対向車が来ないときだけハイビームをつける。

桜井市街に入るととても明るくなった。暗峠も街灯が結構あるのでハイビームの出番はもうないかもしれないな。桜井から三輪へのバイパスの側道は少しトリッキーだけど試走でしっかり確かめてるので難なく通過。食料はまだあるし、桜井のコンビニでトイレを借りてポカリとコーラを補給する。コーラはペットボトルのキャップ付きのやつだったので半分ほど飲んでキャップを閉めてサコッシュに放り込む。空きボトルは暗峠で水を汲んでリムブレの冷却に使おうかというつもりもあった。


天理市役所前で時刻は午前0時、残り時間3時間と少し。ゴールまで残りの距離は45km。普通に考えると45/3=15km/hで、例えばOTで東京の信号峠を考えても45kmを3時間はほぼ勝ったも同然。リアルタイムの位置情報を見ていたキャノボ虎の穴仲間も2時ごろに着くのではないかと思っていたようだ。前回のキャノンボール、同じルートの反対向きのOTでも元標から暗峠越えの最初の2時間で36km、1時間あたり18km進んでいたので時間的には問題ないはず。でも心の中は不安でいっぱい。450km以上走ってきたあとで最後本当に暗峠を登れるんだろうか?全部押し上がりだとどのくらい時間がかかるのだろう?
彩華ラーメン屋台の横を通り天スタラーメン本店の横を通る。どちらもまだ灯がついていた。0時過ぎだからまだ営業中なのかな。左折して奈良町へ入る。観光地だからか、夜中でも多少人が歩いている。猿沢の池を左折して三条通に入り、いよいよR308、榁木峠と暗峠越えに向かう。三条通りのコンビニには夜中なのに若者がいっぱいたむろしている。土曜だし、繁華街はどこでもいっしょだな。
まずは1つ目の榁木峠を越える。峠まで距離にして2.8km、平均勾配6%、最大勾配18.3%、獲得標高193m。峠まで民家があり、街灯もずっとついていて伊勢の山奥に比べたら全然走りやすい。難なく、というわけではないが最低200w、時々300w超えで峠を越え、急坂を乗ったまま南生駒駅の横まで下り、いよいよラスボス、暗峠に向かう。
ラスボスといっても大阪側はとんでもない劇坂だが奈良側からは距離3.8km、平均勾配9.2%、最大勾配19.5%、獲得標高337mなので試走では問題なく登れた。
登りはじめの時刻は1時12分、あと22.5km、残り1時間50分。改めて時間が押してきていることに気づく。もう歩いた方が速いのと違う?という速度で、それでも乗って走るのが大事と言い聞かせ、頑張って登っていく。雨は霧雨で路面は濡れている。峠の少し手前、コインパーキングがある辺りが最大斜度だけど、ハンドルを引くと前輪が浮き、パワーをかけると後輪が雨で空転する。1時39分、後輪が滑ってコケはしなかったけど足をついて停止する。残念、さすがに急すぎてここから再スタートできない。峠まではすぐなので押して登る。信貴生駒スカイラインの高架下をくぐり、1時42分、暗峠に登頂。写真を撮って「急ぎます」とツイートする。急いでるくせに、せっかくだからと大阪の夜景の見える所まで少し降りて写真を撮りツイートする。

写真を撮ってると横の畑みたいな所から若い女の子の話し声がする。キャンプ場でもあるのかな?後で調べたら何もなかった。まぁ空耳ということで。あと約1時間15分、残り18.7km。今の標高454m。通常だと下りだし楽勝なんだけど何しろ暗峠の大阪側下り、弘法の水から近鉄奈良線の高架まで1.7kmの平均勾配が-20.1%、そう、最大でなく平均勾配が20.1%の下り。試走ではリムブレを冷やすために時々止まってポカリをかけていたが、どう考えても自転車を降りて走った方が速い。その時に立てた作戦どおり、弘法の水までは乗って降り、そこから椋ケ根橋までは押して走る。近鉄奈良線の高架を2時1分に通過、のこりちょうど1時間、距離16.3km。夜中だし普通に走ったら大阪の市街地といえどもグロアベ18kmで走れるはず。流石に東京と違って土地勘があるので全然焦らない。東京ならめちゃくちゃ焦って鬼踏みしてたはず。雨が酷く降ってきた。浜松以来、というか浜松以上の本降りかもしれない。やはり信号峠はすごいが、特にダッシュすることもなく徐々にゴールに近づいていく。伊勢本街道の始点といわれている玉造神社のそばをR308で通過する。ここから先は碁盤の目のどの道を通ってもいいし土地勘もあるが、一応ルートを引いたとおり谷町筋を北上し、中之島を渡る。ゴールまで900m地点であとちょうど10分。人間の歩く速度は4km/hなんで、5.4km/hやったらパンクしても自転車押して走ったら全然間に合うやろって余裕なんだけど、ゴールにお迎えに来てくれてるはずのえむきゅうさんドキドキしてるかな。無事24時間の4分前に大阪元標に到着し、12回目のキャノボ達成となりました。

たくさんの応援、お祝い、本当にありがとうございました。
迎撃してくださったchinatsuさんカナパンさん、お迎えに来てくださったえむきゅうさんヤスさんありがとうございます。キャノボはめちゃくちゃ楽しくて、少しでも見守ってくださっているみなさんに楽しさを共有したくて写真いっぱいツイートしました。一緒に楽しんでいただけていたら幸いです。
次はどんなコースでキャノボをしようかな。

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